足跡(寺社)80・旧東海道品川宿あたりの寺社「本光寺・清光寺」……2019.3.8

青物横丁から新馬場にかけての寺院を訪問した2019年3月8日のこと……

妙蓮寺から第一京浜を渡って「本光寺門前」……(品川区南品川4-2-8)
 右はじには「品川問答の碑」がある。寛永19年(1642年)、三代将軍徳川家光本光寺を訪れ、東海寺の沢庵和尚の立ち合いで、この寺の住職・日啓と芝増上寺住職・意伝とが念仏無間の問答をしたとされる。
 ちなみに、家光は東海寺に訪れた際も沢庵和尚が出迎えて禅問答をしたという話が「徳川実記」に記載されていると。家光の「海近くして東(遠)海寺とはこれ如何に」という問いに、沢庵和尚は「大軍を率いても将(小)軍と言うが如し」と答えたと伝わるそうだ。これが禅問答かは首をかしげるが、家光は問答が好きだったのだろう。
 ※  念仏無間(ねんぶつむげん)=日蓮が諸宗を誹謗した四個の格言の一つ。念仏宗を信じる者は無間地獄に落ちるというもの。(コトバンク・出典 精選版日本国語大辞典)

本光寺山門……扁額には「経王山」とある。

山門から境内……正面が本堂で、右は庫裏へ

参道右手に……

正しい名称は不明だが、宝塔、多宝塔、五輪塔など、皆さんさまざまな表記をされている。

「鐘楼」……

本光寺本堂」……創建年代等は不詳ながら真言宗寺院として創建されたが、永徳2年(1382年) 顕本法華宗の開祖・日什上人が法華宗に改めて本光寺と称したそうだ。
 お隣の妙蓮寺とおなじ顕本法華宗系単立の寺院だが、妙蓮寺の先に並ぶ蓮長寺と本栄寺は日蓮宗寺院であり、宗祖をいつとする4ヵ寺が並ぶ。
 区指定有形文化財とされる像高68.5㎝の由緒ある「木像日蓮聖人坐像」がおられることだろう。

本堂扁額……立心だろうか。何を決心するかが問題だ。

本堂左側の墓地に建つ「三重塔」……目黒川下りをしたときに裏から眺めた覚えを頼りに「たぶんこの寺院だろう」と山門から訪問したが大正解だった。

【附けたり】(2018年10月26日の写真)
寄ってみたかったが、この日は夕方から自発的な留守番が待っていたのでパスしてしまった。記憶力は少しは残っていた頃だ。

山門に向かって失礼した。

右の本光寺山門を出ると、奥にもお寺らしきが……

日蓮宗「清光寺」…… (品川区南品川4-2-8)

詳細は不明だが、本光寺塔頭寺院として創建されたようだ。門柱には日蓮宗とあるが、本光寺とあわせて顕本法華宗に改宗しなかったのだろうか。

本堂の扁額……山号は大乗山。

本堂向拝下にある竜の彫刻……云われは不詳だが名工の作だろう。逆鱗(げきりん)はあるかしら。

木鼻の獅子(左)……

右も良かった。

コンパクトな清光寺境内から……隣の本光寺本堂との行き来は容易い。

今日の「My First JUGEM」は……『落下物注意……』