たらい回しのお米……

生活支援の目的で自治体が支給した米や食品引換券が、フリーマーケットサイトで転売されているらしい。物価高対策として、住民税非課税世帯など約158万世帯に東京都が約1万円相当の米などの食料品を無償提供したもので、米袋に印字された「転売禁止」を隠しての出品もあると。都の事業費は296億円と伝えられる善意の施策だが、現金が欲しいという本音の表れかもしれない。
 しかし、朝日新聞朝刊の記事が正しければ、296億円を158万世帯で割ると「18,734円」になる。米などの現物支給は送料が高くつくのだろうが、1万円相当の支援品に対する高額な経費を無駄使いとは考えないのだろうか……
 と思ってちょっと調べたら「東京おこめクーポン事業」と言うらしい。「東京おこめクーポン」を配って、9種類のコースから選ぶのだが、圧倒的に米が目立つ。東京都福祉局のHPで謳っているNo.1は「お米25㎏(2回配送コース)」で、No.2が「お米25㎏(3回配送コース)」。No.3~No.5は初回が「お米15㎏」で、2回目が緑茶飲料や水煮カット野菜などでやはりお米がメイン。
 申し込んでも第1希望が必ず通るわけではないらしいので、外れて米ばかり届けられても困るだろう。「一日に玄米四合と味噌と少しの野菜を食べ」という宮沢賢治ならささっと消費できるだろうが、日々米1合で足りる私が25kgを食べきるには166.6日を要する。
 ネットには、お米5袋・25キロが届けられた70代女性も「1袋だけで、あとは全部あげちゃった」の声があった。「食べきる前に虫がわくことを懸念して、知人などにあげてしまった。」という声の通りで、相手を見ずに望まぬ品を送っても仕方ない。
 生活が困窮した人などに対して、定期的に食品の無料配布を行っているあるフードバンクには何百キロものお米が積まれていると。「食べきれないから活用して」という声が圧倒的に多いらしい。
 最後に「おかずはなくとも、お米だけは余っている」という高齢女性の声にハッとさせられた。贅沢している自分も恥ずかしいが、東京都福祉局の方々も現実に即した支援策を考えられたし。米だけでなく、せめて味噌と梅干ぐらいは加えてあげる優しさがあっても良いのに……

模型を作っていた頃から贅沢なティッシュペーパーを使っているが、先日買いに行って、とにかく高くなったことに驚いた。500円程度と思っていたのに726円とはこれ如何に……うかうか鼻も擤(か)めないな~
蛇足ながら、少し違うが手へんに鼻とかいて「擤(か)む」と読む。覚えやすい。

今日の「My First JUGEM」は……『やっとワクチン打てる……』