ひたかくし(麦焼酎)

普段はボトルキープをやっていない店で「アルコール分40%の麦焼酎」だと言うから、以前隠れて1本入れておいたのを先日試してみた。

大分県日田市にある「クンチョウ酒造」の焼酎。「クンチョウ」は、この字「薫長」かもしれない。歴史を紐解くと、その原点は江戸時代まで遡る醸造所らしい。
箱に「長期熟成秘蔵酒」とある。長い間(おそらく5年)、ひたすら隠し続けてきた秘蔵の焼酎だから「ひたかくし」と命名したのだろう。

迷わずロックで一口……香り、味わいともに凝縮されていた。琥珀色の予想が外れたことは少々残念だが、飲みあきない焼酎。でも、飲み過ぎは危ない。何と言っても40度だから2杯で終了した。
ずいぶん前によく飲んだ福岡の「夢想仙楽」は良かった。同じく40度だが、シェリー樽の中で静かに長期間眠らせた琥珀色の輝きも美しかった。ある時から味が変わったので買わなくなってしまったが、シェリー樽が変わったのかもしれないと思っている。
40度と言えば「百年の孤独」も良いが、なんたって高過ぎた。熟成はホワイトオーク樽を使っているからウイスキーを思わせる旨い焼酎だった。念のため通販サイトを確認したら、現在は6,000円ほどまで下がっていた。1万円を楽に超えていたあの頃はなんだったんだろう……大阪に勤務していた時代、どうしても欲しいという人がいたから買って東京から持って行ってあげたことがあったな~ みなさん元気でいるだろうか。

ゴソゴソなにをやっているんだろうと思っていたら、炭火の上で転がした銀杏を出してくれた。「ひたかくし」に「銀杏」……連れ合いには本当に申し訳ないが、小さい秋を独りで楽しんだ私でした。

今日の「My First JUGEM」は……『外交と会見』