目黒区の『庚申塔めぐりガイド』に記載されている庚申塔……2019年6月2日訪問時の写真
「氷川坂」……目黒通りから「氷川神社」へ下っていきます。
氷川神社参道前……写真右へは、東光寺や常円寺の参道口を通る曲がりくねった道ですが、現在のように真っすぐに整備された目黒通りの前身「二子道」と呼ばれていました。整備の際に、目黒通りから取り残された道ですが、旧衾村地域のメインストリートとして栄え、昭和初期まで、乗り合い馬車がラッパを鳴らしながら行き交っていたと。現在は「八雲通り」と呼ばれていますが、戦後、商店会が結成され、この通りに初めて開店した店の2階で文豪国木田独歩が青年時代を過ごしたらしい。
一之鳥居をくぐってすぐ左に地蔵尊……
「体が病んでいるときに、お地蔵さんの同じ場所をなでると治る」との言い伝えがあるそうです。みなさんになでられてすり減っちゃったみたい。
「八雲氷川神社社殿」……旧衾(ふすま)村の鎮守。その後、衾村は碑文谷村と合併して碑衾村になりました。祭神は素戔嗚尊(すさのうのみこと)、稲田姫命(いなだひめのみこと)、大己貴命(おおなむちのみこと)でした。
社殿右側から奥ノ宮へ……
奥ノ宮……こちらには、倉稲魂命(うかのみたまのみこと)、足名槌命(あしなづちのみこと)、手名槌命(てなづちのみこと)を祀ってあるようす。
奥ノ宮の右に……「大辻の庚申塔」
青面金剛と3猿の2基の庚申塔……左は寛延2年(1749年)造立みたいだけど、右は不明。
ちなみに「大辻」というのは、今の環七と目黒通りの交差点あたりだと。柿の木坂あたりにあった衾村の信仰の歴史をこの地で受け継いでいます。
ということで、目黒区の『庚申塔めぐりガイド』に記載されている21の庚申塔のうち拝見した20を焼き直してみました。残念ながら「緑が丘庚申塔」だけは見つけられませんでした。今度、役所に聞いてみようかしらね。