知人に教えてもらった模型店を訪問してみようと出かけた2019年1月10日のこと……
善慶寺・山王熊野神社からほど近くに目的地「ギャラクシー」はあった。(大田区山王3-8-9)
「ちょっとお邪魔します……」と断って入店すると、主らしき女性が「どうぞどうぞ…」と迎えてくれた。私の母より年上なので「おかあさん」とお呼びしても良さそうな店主はとにかく話し好き。旦那さんのことや苦労話をたくさんたくさん聞かせてくれた。
入口中央のショーケースにはお客さんの作品が展示されていた。ガンプラはよくわからないが、複数台あった車やバイクなど綺麗に作られていた。戦車と飛行機もちょっとだけあったが、残念ながらさすがに複葉機はなかった。写真左上はアオシマかしら? 電車にバスまで置かれていることに感心してしまった。
「新しい物がほとんどだから、欲しい物ないでしょ?」と言われたが、仕入れはおかあさん自ら問屋に行かれるとのこと。長男に車で連れて行ってもらうけど「仕入れは自分でやらないとダメなの」とおっしゃっていた。働いていることが元気の源とのこと。頭が下がります。
こんな写真を撮らせてもらっている間も、話しっぱなしのおかあさんだが、レジ前の椅子に一日中座っているのは飽きちゃうから、たまには話し相手が欲しくもなるだろう。人助けとまではいかないが、少しだけおしゃべりに付き合い、何も買わないのは失礼なので腐らない筆を5本購入した。平筆ばかりで面相筆が1本もなかったが、たぶん見分けがついていないのだと思われた。教えてあげようかとも思ったが、またまた話が長くなりそうなので黙って失礼した。
さっき、お元気だろうかと調べてみたら、現在の営業は金・土・日だけのようだが、ご健在のようで良かった良かった。
ギャラクシーの前の道を東に歩くと広い踏切……正面は大森駅方面で、左の茶色いビルはドン・キホーテの裏側。奥がここまであるとは流石にMEGAは大きかった。
踏切を越えて少しすると赤い鳥居。幟には「東伏見稲荷大明神」と書かれているが、扁額には「不入斗」の文字もあった。「いりやまず」と読むみたいだが、寺社領などで貢納(こうのう)の免税地だった場所らしく、地名になっている所もあるそうだ。
※ 「貢納」とは「生産物で納める土地代」で、「労働力で納める土地代」を「賦役(ぶえき)」と呼ぶようだ。
脇であっちを向いているのは石猿に見えるから、石屋さんの敷地かもしれない。(大田区大森北4-23)
当日の目的・ギャラクシー訪問は果たしたので近くをウロウロすると、青い幟が目に入る。
寄らなくちゃと、表通りから脇道に入ると……
「大六天 根岸神社」と社号碑にある。(大田区大森北4-24-4)
神社庁の登録では「第六天」と表記されるようだが、古い文献などでは「大六天」となっているらしい。従って、同社の創建年代は不詳だが、かなりの歴史があるものと推察する。
当初は欲界六天の最上位に位置する天「第六天」を祀ったのだろうが、現在の祭神は
「面足命(おもだるのかみ)」「惶根命(かしこねのかみ)」らしい。明治の神仏分離の際にでも変更されたのかもしれないと、勝手に思っている。
とても渋い「手水舎」だが、口をすすぐのはちょっと躊躇した私。
奉納されたであろう石碑……当時は詳しく見るゆとりはなかった。
素晴しい神輿が収納されていた。
現在は大森北だが、昔々は新井宿村であり、小名として根岸が存在した地域なのかもしれない。
社殿屋根はしっかり造られていた。大棟に横たわる鰹節に似た丸太のようなのは「鰹木」と呼び、角のような部分を「千木(ちぎ)」と言いうのだと後に学習した。千木には写真のように先端を地面に対して垂直に削った「 外削(そとそぎ)」と、水平に削った「 内削(うちそぎ)」とがあり、「男神」は外削ぎで「女神」は内削ぎとも学習したが、同社は現在、男女両方を祀っている。男が優先されるのかとも思うが、今日は深く考えないようにしておく。
コンパクトな神社だが、地元の氏神様として崇拝されていることだろう……
……と思いきや「なんでやねん!!!」……ゴミ散らかさないでよね~ 悲しい~
ぼちぼち帰らなければと真剣に思い、方向感覚を頼りに住宅街の裏道を歩いたら……
また出会ってしまった。お賽銭も乏しくなっていたのに……
扁額に「長田稲荷神社」とある。
創建年代は不明だが、山王熊野神社の神主を努めていた長田氏が創建したらしいが定かではない。何処だったかとグーグルマップで探したが見つからない。おそらくこの場所だと思えるところをストリートビューで確認したら家が建っていた。
邸内社……本当にもう帰ろうと住宅街を歩いたらまた目に入った。更地になっているから建て替えるのだろう。こちらは残っていますように。
ということで、模型店ギャラクシーの周りは鳥居だらけだった。(この後も帰り道でいくつかの鳥居に出会うのだが……)
今日の「My First JUGEM」は……『珍しいこと……』