3県のまん防でいいのか……

7日、新型コロナウイルスの新たな感染者が1400人を超える見込みだと発表した沖縄県。「まん延防止等重点措置」の適用を要請しているが、「専門家による分科会に諮問して了承を得たうえで午後の対策本部で正式に決定する」とする政府の動きは鈍い。
緊急事態宣言などが出てもワクチン接種などを条件に行動制限を緩和するワクチン・検査パッケージ制度について、自治体の判断で制限できるよう見直しを検討しているとされるが、自治体任せでいいのか。「自治体からの要請に従っただけ」と責任を逃れる言い訳を残しているのか。

そもそもデルタ株を前提としてつくられた基準を、根本的に見直すべきではないのか。緊急事態やまん防の判断に使われる新指標では、新規感染者数よりも医療提供体制にかかる負荷を重視するように変えられた。新たに623人の新型コロナウイルスへの感染が確認された5日の沖縄県では、すでに直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者は79.12人で全国トップ。この「79.12人」は、旧指標では「ステージ4・爆発的な感染拡大」に該当し「25人以上」の3倍だ。
さらに、沖縄県内の医師や看護師ら220人が新型コロナウイルスの感染者や濃厚接触者になり勤務を外れる事態となっていると、沖縄タイムスが今日伝える。病床は確保されていても医療従事者の不足で機能しない可能性は大。さらには一般や救急の診療制限を余儀なくされることになるが、これは新指標では「レベル3」に該当する。蛇足ながら「レベル4」は「一般医療を大きく制限しても、新型コロナへの対応不能」の段階であり、絶対に達してはならないレベルなのだが、悠長にしている政府には呆れる。医療崩壊をおこさぬためにも、市中感染を最低限に抑え込む方針を打ち出さないことに義憤を感じる。

医療従事者への3回目のワクチン接種は始まっているがどの程度進んでいるのか。また、市区町村での前倒し接種開始も伝えられるが、政府が総力を挙げて取り組まなければならない。順調なワクチン獲得が無理であるなら、市中感染を抑える対策を講じるべきだ。緊急事態宣言が解除されてから3か月間、緊張感をもたずに過ごしてきた国民に「自衛して」と求めても不十分だろう。
南アフリカからWHOへ最初のオミクロン株が報告されたのが昨年11月24日。その後世界中で猛威を奮うこととなるのだが、緊張感も危機感も政府は伝えて来なかった。日本国内では昨年12月15日までに、海外からの帰国者または入国者において32例のオミクロン株感染例が報告されたが、対岸の火事とばかりに放置した政府の対応が年明けのこの結果を招いたと言わざるを得ない。(「水際対策をやった」といいたいだろうが、漏れ漏れの対策)

ダラダラ書いてしまったが、小池都知事にしても同じ。まだ東京都は「まん防」を要請しないようだが遅すぎないか。都は、飲食店の会食人数について、都の認証を受けた店にも1テーブル4人以内、時間を90分以内とするようするよう協力を求める方針らしい。また、5人以上の場合は、ワクチン接種証明書などを活用することを強く推奨するとされる方針にも呆れてしまう。ブレークスルー感染が幅を利かせているなかで、寝言をいってる場合かと腹が立つ。
人数制限をする都は、都の指標で「レベル2」と思っているのだろうが、判断指標に「3週間後の病床使用率が確保病症(6,919床)の約20%に到達」とある。昨日時点の「入院者数」は484人で、確かに「病床使用率」は7%だが、3週間後を誰が読んでいるのか。沖縄県のように、ベッドはあっても医療従事者が不足したらどうなるか。入院者以外に「宿泊療養」357人、「自宅療養」311人、「入院・療養等調整中」は675人。自宅と調整中の方がすでに約1,000人。オミクロン株は重症化リスクが低いとはいえ、結局、多くの患者は自分で対処しなさいということになるのだろう。
5日に「+390」人だった東京都の新規感染者は、昨日6日に「+641」人。今日は何人になるか見るのが怖い。

f:id:kazenosanpo:20220107145822j:plain雪の花(8時46分)
昨夜、雪かきをしたから今日は腰が痛い。スコップを持った指も痛い。ひ弱な年寄り……

気まぐれなページMkⅡ」は『あたらない天気予報……』