足跡(寺社)244・西福寺……2020.9.30

南麻布あたりの坂と寺院を歩いた2020年9月30日のこと……

白金高輪駅にほど近い川のほとりは再開発が始まり、現在は地上45階建てのタワーマンション「白金ザ・スカイ」が建っている。2年程前の竣工だったか。

「新古川橋」を渡る。……左方向にある渋谷駅南から天現寺橋までを流れる「渋谷川」の下流が「古川」になる。写真右方向には「古川橋」があるから、こちらは昭和10年(1935年)に架けられた新しい橋。橋の手前が港区白金で渡ると南麻布……サラリーマン時代は何度も渡った。

川を渡ると明治通りの向こうに2ヵ寺並んでいる。最初に写真の左隅に見える山門から……

サラリーマン時代、この門前も幾度となく歩いたが素通りだった。

幽霊のような私……どうにもならない過ぎた過去を追いかけて「うらめしや」と愚痴り、未来を煩(わずら)っても今がない。存在意義を見い出せぬまま生きることを、立つ足のない「幽霊」だと言っているのだろう。痛いところをつかれた。

真宗大谷派「西福寺」……

歩道の幅が狭く、山門全景を撮るには明治通りに踏み込まなければならいので断念した。柱に住居表示があるが、港区南麻布2-14-17。

いつものショット……

何処もそうだが、手入れが行き届いていて気持ちが良い。

参道左に鐘楼……なぜか梵鐘がない。

参道を進むと……

手水盤の隣に……

親鸞聖人像……合掌 南無阿弥陀仏

西福寺本堂……『寛永7年(1631年)に浄土真宗本願寺派麻布山善福寺(港区元麻布)の第14世住職准海師の弟以伝(海伝とも号す)が、万治3年(1661年)9月9日に浄土真宗本願寺派西本願寺)より真宗大谷派東本願寺)に転派し、開基として現在地に創建いたしました。』(同寺HPより)御本尊は阿弥陀如来のようだ。
 善福寺は、弘法大師によって開山されるも親鸞聖人の高徳に傾倒して浄土真宗に改宗した寺院。
 ちなみに、現在の西本願寺豊臣秀吉から寄進された土地にあり、東本願寺徳川家康が寄進した土地と聞いたことがある。海伝和尚は秀吉が嫌いだったのかもしれない。私の独り言だが……

本堂扁額……金生山 西福寺
『西福寺の「西」は「西方浄土の意なり」、「福」は「六波羅密なり」とあります。「六波羅密」とは、波羅密は梵語で「度」または「至彼岸」と訳し、迷いの世界を渡って證の彼岸に到る菩薩の行(不施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧)を言います。
 又、一説には「金生」とは昔の地名で「金生谷」からとったもので、「西福」とは善福寺の西にあるからだという説もあります。』(同寺HPより) 
 場所が変わっていなければ、善福寺の西ではなく南に位置しているのだが……

本堂・庫裏は、延享2年(1746年)、明和9年(1773年)と昭和20年(1945年)の三度焼失したと。現在の本堂は昭和38年(1963年)、庫裏は昭和55年(1980年)に再建されたそうだ。二度と失われないことを祈ります。

本堂前から……手水盤の上は藤棚だろう。振り返ると、藤棚のある寺院は少なくない。

こじんまりとした寺院だが、心休まるひと時でした。南無阿弥陀仏

今日の「My First JUGEM」は……『連れ合いに習ってリンゴ……』