足跡(寺社)226・犬坂を下って来福寺……2020.8.31

大井町から大森方向にウロウロ南下した2020年8月31日のこと……

高台に鎮座する梶原稲荷を少し東に歩くと……

くねっと曲がって突き当りに「きけん!」の看板……

旧東海道勝島運河京浜運河方向に下る坂……自転車も通れるからありがたいだろうが、私には歩きにくい石段だった。

坂の途中左側にあるのは「元芝公園」……後方は区営住宅らしい。そちらから入園できれば嬉しいだろうが、坂道からしか入れないと子ども連れはシンドイだろう。

「犬坂」……なぜ犬坂かは不明のようだが『俗称の「へびだんだん」はその曲がりくねった有り様からそう呼ばれている。』と標柱にあった。くの字に曲がっていく坂の右側に建設中だった集合住宅は2021年10月に竣工した。犬坂は、この後も数回上ったので綺麗な建物を目にした。鮫洲駅立会川駅からは近いので京急利用者には良さそうだが、大井町駅を利用したい人には坂が邪魔だろう。

ほぼ坂下に出ると一般住宅街で、進行方向に第一京浜が近い。私は行かなかったが……

立派なケースが置かれていたが、雨ざらしで良いのか……

(今日は1枚しか載せないが)飾られた作品「箱庭」は、どれも素晴らしかった。鯉が泳いでいる池は水なのか? 生物群集の生息空間を示す「ビオトープ」なる言葉を初めて知ったが、ケース内に置かれた名刺の望月通生氏は有名な方のようだ。ずいぶん経ってから、ふとした時にテレビで紹介されていた。

第一京浜の内側のこんな道を歩くと……

「来福寺」参道入り口(品川区東大井3-13-1)……「しながわ百景」のプレートが置かれていた。

真言宗寺院からなる「玉川八十八ヶ所霊場」のうち、世田谷区・大田区の札所へは幾寺も訪問していたが、唯一品川区にあるこの第74番札所・来福寺の拝観を当日のメインに出かけたのでワクワクしながら参道を歩いた。

段差の極めて低い石段は苦手なので車道を歩いた私。

右の旗には南無大師遍照金剛……弘法大師像はおいでだろうかと心ウキウキだったが……

『お札所巡り中止します』の悲しい貼り紙……「8月末日迄」とされていたから「明日にすれば良かった」と思ったのだが、その後もコロナ禍は続き、入山が叶ったのは2023年5月4日のこと。4回目の訪問だった。

それでもお決まりのショットを撮らせてもらい……

ルールは守らねばと我慢して踏み込まず山門から右を見ると隅に鳥居らしき……後日の訪問で分かったが、結果的には歓喜天を祀る聖天堂だった。

正面に本堂らしき……入って見たかったが我慢。境内には安倍晋三元首相が平成22年に奉納した染井吉野がある。やはり安倍氏は桜が好きだったようだ。

左には宝篋印塔……「右まわりに、三回巡拝して、祈願をしてください」と書かれているのも後日分かった。

正式名称は「海賞山地蔵院来福寺」……平安時代の正暦元年(990年)に智弁阿闍梨が創建したとのことで歴史がある。それでも、円融寺の140年ほど後だ。
 御府内八十八ヶ所霊場にもなっているようだが、御府内は私の散歩エリアではないので残念ながら縁遠い。

残念だったが山門で引き返した。
 赤い旗には「延命地蔵菩薩」とある。文亀元年(1501年)、大井1丁目の納経塚から土中の読経を聞いて掘り起こされたと伝えられる地蔵尊で、別名「読経地蔵」とも呼ばれるらしい。ちなみに、当寺の御本尊は、大日如来でも阿弥陀如来でもなくこの延命地蔵菩薩とのこと。地蔵院の院号に表れている。
高台にあるから、かつては品川の海が臨めたことだろう。

今日の「My First JUGEM」は……『紅葉とまさかりかぼちゃ……』