同じ木に距離を置いて順番に咲いたが、みんなうなだれていたのに彼だけは今朝も真っ直ぐに立っていた。たぶん最後の末っ子だが一番高い所に咲いた。独りぼっちでも寂しくはないようだ。
フェンスから顔を覗かせる三兄弟。三男は今朝も良い顔でいたが、長男は散りゆく態勢に入っていた。
林芙美子さんの有名な詩「花のいのちはみじかくて 苦しきことのみ多かりき」は切なすぎると思ってきたが「……苦しきことのみ多かれど 風も吹くなり 雲も光るなり」と続く、原稿用紙に万年筆で書かれてた12行の未発表詩が残されていると知り安堵している。
前記の三兄弟が終わっても、次の三兄弟がスタンバイしている。
さらに脇にも兄弟が待っている。蕾のまま枯れずに咲かせておくれ。