足跡(寺社)341・瑞円寺(2021.6.1)

もうずいぶん昔、2021年6月1日の渋谷区散歩……それでも記憶ははっきりしている。

榎稲荷を後にして、その昔、お万の方が歩かれたであろう榎坂に入り、ぐるっと回り込むように上って行くと「端円寺」門前。(渋谷区千駄ヶ谷2-35-1)……正面突当りを右に折れるとすぐにオリンピックスタジアムだった。私は行かなかったけれど。

お万の方は、こちらの住職の叔母でもありました。

寺号標には「瑞圓禅寺」とあり、曹洞宗の寺院。左には「山門禁葷酒(くんしゅ)」ここより寺領域だよと示す結界石。お酒持込禁止!!!

山門の歩きやすい石畳の階段を上ると右手に石塔群。無縁塔なのかもしれないが、頂上に鎮座している笠の付いた六面塔の各面にはそれぞれ地蔵尊が彫られていた。六地蔵信仰をあらわすものらしい。やっぱり私は半跏思惟像が好きだが、なんとも壮観だった。

本堂右にもなにやらありそうなので向かうと……

石塔群の手前には立派な宝篋印塔があった。

そして木の下に2基の庚申塔……

2基共に天邪鬼を踏まえた青面金剛で、日月・三猿が彫られていた。右は享保5年(1720年)で、戒名が彫られているから庚申塔を墓標に転用したと考えられると。ちなみに、この2基の側面には、稲荷信仰をあらわす稲穂をくわえた狐が彫られているようだ。まったく気付かなかったが、しっかり見て来なくてはいけなかった。

脇にも石仏……中央の地蔵尊は昭和期のものだが、両脇は古そうだ。墓標なのだろう。

如来か菩薩か……

瑞円寺本堂……創建年代は不詳のようだが、1632年逝去の徳川秀忠から寺領8石1斗の御朱印状を拝領していたらしいので、それ以前だろう。

本堂扁額……高雲山 金剛院 瑞円寺(ずいえんじ)

本堂正面……奥は梅林だった。「2月に来ればよかった」と当時に日記にはあった。

子どもだったらまたがってしまいそうだが「鎮魂の羊」だろうか。

ドコモダケを彷彿とさせる大きな石が乗っているが、よくバランスを保っているものだ。

歴代住職の塔……歴史を感じる。南無釈迦牟尼仏・合掌……

本堂左脇から庫裏につながっている様子……

全学浩一大和尚像……だそうです。

庫裏のはずれ、駐車場の向こうに榎稲荷が鎮座している。

大きな樹木もあって気持ちの良い空間だった。この写真を撮った時には気付いていなかったが、写真右端にわずかに写っているのはオリンピックスタジアムの湾曲した上部だった。国立競技場は目と鼻の先。

いろいろ拝見させていただいて失礼したが、瑞円寺は鳩森八幡神社別当寺だった。隣と言えば隣だものね~

今日の「My First JUGEM」は……『自分勝手なトマト煮』