あれから2年 忘れない……

先日、掃除をしていて見つけた宝島社の広告。新聞を保管しておく習慣などないから、なぜこれだけとってあったのか不思議に思う私。日記のネタにしたのなら画像があるはずだが、見当たらない。ダブっても良いやと、今日今一度使わせてもらう。

国民は、
自宅で見殺しにされようとしている。
今も、ひとりで亡くなっている人がいる。
涙がでる。
怒りと悲しみでいっぱいになる。
この国はいつから、こんなことになってしまったのか。
命は自分で守るしかないのか。
(2021.9.22読売新聞)
【広告意図】
新型コロナウイルスによる医療逼迫が起きました。
新規感染者は減少しているとも言われますが、
いまも十分な治療を受けられないまま、亡くなるかたもいます。
信じられないことですが、これは現実です。
こうなる前に、できることはなかったのでしょうか。
今後、再び感染が拡大した時の対策は、講じられているのでしょうか。
この広告が、いま一度考えるきっかけになれば幸いです。

 一人ぼっちの自宅ではなく、多数の職員が勤務する名古屋出入国管理局の施設内でスリランカ人女性:ウィシュマ・サンダマリさんが亡くなってから今日でちょうど2年。入管施設のビデオには「病院、持っていって。お願い。お願い。」と、ベッドで嘔吐しながら苦痛を訴える続ける彼女の哀願が映っていると。
 ウィシュマさんの件で入管庁がくだしたのは「局長1人の訓告」と「幹部2人の厳重注意」の軽い軽い処分で、誰一人としてまともに責任を問われていない。権威体制に取り込まれたのだろうが、そこまで残忍な日本人がいる現実に改めて身震いする。昨今、コンプライアンスとはよく言われるが、法令や社会的ルールを守ること以前に、人として守るべき道「人道」は何処へ追いやられてしまったのか。こんな国にしたのは誰なのか。
 私ごときがお詫びしてもなにもならないが、せめてご冥福をお祈りします。

 一方、八王子市にある精神科の病院「滝山病院」では、看護師らが患者に暴行を加えたり、適切な医療やケアが行われていなかったと伝えられている。院内の録画には「口の利き方に気をつけろよ『すみません』だよな」「腕の骨折るぞ」といった暴言とともに、殴ったりする暴行の様子や、それを制止しない別のスタッフの姿も記録されている。「怖い」「痛いよ」と哀願する患者さんたちの姿にウィシュマが重なる。すでに逮捕者が出ているが、「非常勤9割で教育不備か」などと言っておらず、捜査と同時並行で、患者さんたちが安心して受診・療養できる院内医療提供の再構築を早期に願う。

 各自治体では子育て支援の動きが表面化し始めているが、イジメや虐待で苦しむ弱者に向ける手も増やしてと願う。「異次元の少子化対策」などと聞こえの良い言葉でなく、人道を踏まえた対応を期待する。

ワクチンもない。クスリもない。
タケヤリで戦えというのか。
このままじゃ、政治に殺される。
……(2021.5.11朝日新聞

 菅首相が発してきた決意や約束は何も果たされていないなか「1日100万回の接種」と言い出した時期の広告だ。高齢者への接種を7月末までに終了させるとも勝手に宣言するが、全国自治体1700のうち700は「打てない」と腰が引けた。内閣官房参与高橋洋一氏は「日本はこの程度の『さざ波』。これで五輪中止とかいうと笑笑」のツイッターが物議をかもした時期だ。
 ワクチンも薬もなく、マスクと消毒液で身を守ってきた日々だが、いよいよ3月13日からのマスクについては、屋内外を問わず「個人の判断に委ねる」ことになる。マスク着用の方針変更は、新型コロナの感染症法上の位置づけが5月8日から季節性インフルエンザなどと同等の「5類」へと移行されることに先がけてだが懸念がある。
 宿泊療養施設の確保、発熱相談センター、濃厚接触者への抗原検査キットの無料配布、自宅療養中の患者の家への食料品配送や街中の無料PCR検査などは5類への移行で終了すると聞く。
 5類になったあとも移行期間を設けて一部の公費補助を続けることを検討しているらしいが、これまで無料だった入院費、治療費、PCR検査費は段階的に見直され自己負担が生じる方向だという。
 自己負担なく重症化リスクの高い人に投与された治療薬「ラゲブリオ」は、処方期間の5日分で約9万4000円。同じく全額公費で行われてきたコロナワクチン接種は1回あたり約9600円。公費負担があったPCR検査の費用は1万5000円以上かかる。
 入院を始め、法律に基づき全額公費負担で行われてきたこれらの見直しによる自己負担は厳しいが、コロナに感染した場合、季節性インフルエンザに対応してくれている身近なクリニックや病院が担ってくれるか心配だ。今日まで、コロナ患者を診察・入院させることができる医療機関は、適切な対策がとれる指定機関のみに制限されていた。季節性インフルエンザや、水ぼうそうなどと同等のカテゴリー「5類」になれば入院勧告はないため、入院設備のない病院でも対応することになるのだろうが、受け入れ窓口がそうたやすく増えるとは考えにくい。治療薬は増えた窓口が即対応できるだけ確保されているかも気になる。
コロナに対する公費負担が見直されるわけだが、いずれにしても、我が身は自分で守れということのようだ。
久しぶりにブツブツ書いてしまった……

今日の「My First JUGEM」は……『新旧交代……』